hell fread
別れを告げる
暇さえないか
とにかくもう
引き摺るようにして
隔離室を飛び出した
開かずの間から炎を上げた
拳を突き上げる時
多くの人の
感情を煽る
死人に目を向ける遑はない
そして合図は終わりを告げる
炎に意思が宿ると
なぜ見抜けないのか
なぜ人は水掛け論で
科学ばかりに頼るのか
頭を下げては
エゴを叶えて
力の限り
欺こうとする
他人の限界は
他人が決めるもんだ
自分の限界は
自分ですら知らない
手落ちの部分を
芸術と呼ぶならば
死刑宣告も
そう言うものだろう
黒煙を上げて
鉛が走る
身体中を駆け巡るように
数多の罪を禊ぐのは
そう 容易くはない 苦痛に甘んじるか?
永劫の時の果て
全人が罪を贖い
天と地の境が無くなり
水生も火生も同義となる
我らは
幾億もの罪を犯し
それさえも気付かず
棒に振った
善意の数だけ
数多の審判を仰ぎ
尚天を見上げては
空を近くへと
誘おうとするが
それは気の遠くなるような時間を
駆けてきた天馬を
撃ち墜とす行為だし
人もやがてそれに倣う
空振る風は
海を凍て付かせ
大地を破り
その神々しささえ
厭う間
ただ一つの歴史だけが
導いた答えは
汝の殻を破る時
全てが羽化るだろう
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